先生を感動させる娘

「歴代の先生に絶賛されませんでしたか?」

年に数回ある小学校の教育相談で、担任の先生にそう尋ねられた。
思わず少し笑ってしまう。

そういえば、1年生のときの担任の先生には
「どのように育てたら、こんなまっすぐな子どもに育つのですか?」
と子育てについて質問されたことがある。

2年生のときの担任からは
「娘さんのような子が一人いるかいないかで、クラスが全然違うんですよ。ありがたいです。」
と言っていただいた。

そんなことを思い出しながら、私は
「そうですね…娘のような子がいたら助かる、とは言われました」
と答えた。

その後、夫にその話をすると、
「教育相談で先生に絶賛されたの?」と驚かれたあと、
「でも、それって学力とか他に褒めるとこがなかったからじゃない?」
なんて言われてしまった。

確かにそう思うよね、と笑いながらも、
「苦手なところのアドバイスももらったけど、ガチで絶賛されてたよ。生徒愛に溢れてた。」と返した。

先生いわく、娘は“表現力がすごい”らしい。
発表するとクラスのみんなが真剣に聞いてくれるそうだ。
それに、ほかの子の発表や先生の言葉にも、
素直で率直に反応してくれるらしい。

その反応が、「そうそう、そう言ってほしかった!」というタイミングに合致しているから、
先生は手応えを感じるし、授業が盛り上がり、進めやすいのだとか。

その話を聞いていて、ふと気づいた。
――先生が、生徒への愛情深い方なんじゃないかな。

だからこそ、教育相談で力説できるくらいに、子どものいいところをちゃんと拾い上げてくれる。
そして、そんな先生だから、子どもも安心してのびのびと学べる。
お互いがいい関係で、尊敬し合っているのかもしれない。

「いい先生方に恵まれて、本当にありがたいなあ。」
そして、「先生を感動させる娘も、すごいなあ。」
そんなふうにしみじみ思った教育相談の日だった。

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